37・2 LE MATIN L'INTEGRALE ベティ・ブルー インテグラル
ウェイトレスをしていた奔放な19歳のベティは、ペンキ屋の35歳の男、ゾルグと激しい恋に落ち、彼のところに転がり込んできた。しかしゾルグの雇い主と上手く行かない。そんな時、ゾルグの書いた小説を見付け、彼に小説家になるよう説得する。ついに雇い主と喧嘩してパリに移った2人は、友人の家に住ませてもらいながら、ベティは彼の小説を出版社に送り続けるが、うまく行かない。一方、ゾルグは友人の彼氏の実家のピアノ屋を2人で引き継ぐ。そんな時、ベティは妊娠したと喜ぶが、それが違うと分かり、彼女は徐々に狂い、自分の目をくり貫くまでになってしまう。ようやく小説が売れることになったゾルグは、病院で廃人のようになったベティを…。
ジャン=ジャック・ベネックス監督、ベアトリス・ダル、ジャン=ユーグ・アングラード。いきなりのセックスシーン。ゾルグは、実に普通の男性で、ベティを支えようと必死なのが、よく分かりました。もう少し早く、小説が売れていれば、ベティも狂わずに済んだのに…切ない映画です。
A CLOCKWORK ORANGE 時計じかけのオレンジ
近未来のイギリス。15歳のアレックスは夜になると街に繰り出し、仲間と暴力やレイプを繰り返していた。ある時は郊外の作家アレクサンダーの家に入り込み、主人の前で奥さんを陵辱した。しかしついに彼は刑務所に入れられる。政府は凶悪な犯罪者の人格を改造するルドビコ式心療法なる洗脳をアレックスに施し、暴力やセックスに吐き気がする体にされ、外へ出された…。
スタンリー・キューブリック監督、マルコム・マクドウェル、パトリック・マギー。最初に原作を読んでいたのですが、映画はさらに強烈でした。犯罪を起こさせないように治療するのは、罪ではないのか。アレックスの人格は何なのか。考えさせられます。
A HISTORY OF VIOLENCE ヒストリー・オブ・バイオレンス
インディアナ州の田舎町でトム・ストールは、妻と2人の子ども達と静かで幸せな生活を送っていた。しかしある日、トムの経営する食堂に2人組の強盗が現れた。仲間や客を守るため、一瞬の隙をついて銃を奪い取り、2人を射殺。トムはヒーローとして全米のメディアに注目されてしまう。そして数日後、トムの店に怪しい男達が訪れた。彼はトムをジョーイと呼び、家族に付きまとい、人殺しが何故上手いのか夫に訊いてみろと妻に言う…。
デイヴィッド・クローネンバーグ監督、ヴィゴ・モーテンセン、マリア・ベロ、エド・ハリス、ウィリアム・ハート出演。エログロのきつい監督なので、暴力シーンはどんなだろうと思っていたら、とてもリアルで、グロいと言うよりも、ああ、こういうものよね、と思えました。(ちなみにエロもちょっと目のやり場に困るほど激しかったです。)ストーリーはとても丁寧に、緊張感を持って進められ、痛快とか心温まるとか、そういうものは一切ありません。あるのは淡々とした現実の痛み…それを役者達が言葉ではなく表情などの演技で語っていたのが素晴らしかったです。それにしてもヴィゴ、強すぎ!さすが馳夫です。
ALICE アリス
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』をベースとしたお話。アリスの部屋で、ガラスケースの中の剥製のウサギが動き出した。驚きながらもアリスはウサギの後を追い、不思議の国へと…。
チェコのヤン・シュバンクマイエル監督、クリスティーナ・コホトヴァー主演。ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』をベースとしたお話。登場人物で人間なのはアリスだけ、後は皆「モノ」です。正直、可愛いと言うよりもグロテスク。でもこれにはまる人は、はまるでしょう。
BABA バーバー
子どものいない夫婦に聖人達は、すぐに懐妊し、その子は敬虔な力を持ち、やがて神に近い存在になると予言をする。その子の名はBABA。成長した彼は、やがて隣に越してきた女性と恋に落ちる。しかしBABAがその土地の権力者の息子を叩きのめしたことから、話は意外な方向へ…。
ラジニカーント主演の最新作。インド映画専門のシネコンで字幕もナシにタミル語で観ました。すごかったのが、ラジニの登場シーン、必見です。後半からは宗教色が強いというか、政治色が強いというか、前半にあったような恋愛の軽いノリはほとんどありませんでした。終わり方は唐突で、観終わってスッキリ、というタイプの映画ではないようです。でもアクション、CG、歌とダンスは十二分に楽しめました。「何じゃい、そりゃ!」と突っ込みどころ満載<誉めてます。
BABETTE'S FEAST バベットの晩餐会
19世紀後半、デンマークの小さな村。教会には老姉妹マーチーネととフィリパが家政婦バベットと共に住んでいた。昔、姉は昔、将軍と恋をした、妹は歌手パパンと恋をした。しかし2人の恋を実らなかった。ある日、姉妹が父親の生誕百周年の晩餐会を開くことを決めた時、バベットは1万フランの宝くじを当て、晩餐会でフランス料理を作らせてほしいと頼むが…。
ガブリエル・アクセル監督、ステファーヌ・オードラン主演。デンマーク映画です。たんたんと進む話に意識が遠くなりかけました。晩餐のシーンはとても良いです。生きる喜びを感じます。それにしても海亀のスープ、食べてみたいです。
BASIC INSTINCT 氷の微笑
サンフランシスコで、元ロックスターがベットの上でアイスピックによって刺殺された。被害者の恋人で女流作家であるキャサリンは、以前に同じようなアイスピックによる殺人事件小説を執筆していた。ニック刑事は彼女を訪ね取り調べを行うが、段々とその魅力に惹かれていき…。
ポール・バーホーベン監督、シャロン・ストーン、マイケル・ダグラス主演。シャロンのセクシーさで余りに有名になった作品。犯人は誰か?と思わず何度も繰り返しビデオを観た覚えがあります。でも話題性だけで、映画自体は皆が楽しめるものではないような。
BOOGIE NIGHTS ブギーナイツ
1970年代。高校生のエディは、バイト先のナイトクラブでポルノ監督にスカウトされた。彼の映画にダーク・ディグラーという名前で主演し、一躍スターに。しかしそれも束の間、ドラッグにはまった彼は…。
P・T・アンダーソン監督、マーク・ワールバーグ、バート・レイノルズ。70年代のミュージックが満載の映画です。それが好きな人ははまれると思いますが、私はちょっと年代が違うため、いまいちでした。たくさんの人が出てきて、その人たちの人生を上手く描いています。エピソードはどれもなかなか良かったですが、私好みの映画ではありませんでした。
BOXING HELENA ボクシング・ヘレナ
奔放なヘレナに惹かれていた青年医者ニックは、あれこれと彼女にアプローチするが、まるで相手にされない。しかし交通事故にあった彼女を偶然にも自宅に連れ込み、意識のない彼女の両足、両手を切断、監禁し…。
ジェニファー・リンチ監督、ジュリアン・サンズ、シェリリン・フィン主演。女優が余りの過激さに?契約を反古にしたりして公開前から話題になった作品です。しかし何というストーリーでしょうか。そして何というラスト…私は「は?」という感じでしたが、何やら不思議な気持ちにさせられる映画です。
BROKEBACK MOUNTAIN ブロークバック・マウンテン
1963年の夏。ワイオミング州のブロークバック・マウンテンで、イニスとジャックは季節労働者として出会い、羊の放牧の管理を任された。2人は大自然の中で一緒の時間を過ごすうちに、友情を超えた禁断の愛へと関係が変化する。夏が終わり、何事もなかったようにそれぞれの家に帰り、結婚、子どもまでもうけるが、お互いにあの夏の日々が忘れられず…。
アン・リー監督、ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール共演。うーむ、何とも微妙な映画でした。好きか嫌いかと聞かれれば、余り好きな方ではない気がします。ゲイ映画は苦手ではありませんが、この映画の最初のセックスシーンにはちょっとウッとなってしまいました。2人の葛藤、妻達の心の葛藤、子ども達…そしてラスト。観終わった後に、様々なシーンが思い起こされます。仕方ない…のですかね。泣きはしませんでしたが、心がぐっと締め付けられました。ブロークバック・マウンテンの自然の美しさが、より悲しみを誘います。
