12 ANGRY MEN 十二人の怒れる男
ニューヨークで17歳の少年の、父親殺人事件の審理が終わり、12人の陪審員達が陪審質に集まった。彼らは疲れ切っていて、早く家に帰りたがっている。法廷を見る限りでは、少年の有罪は間違いなさそうだ。しかし、1回目の評決は11対1で有罪、判決は全員一致でなければならない。無罪を主張した8番陪審員は、不幸な少年の身の上に同情し、有罪の証拠がないというが…。
シドニー・ルメット監督、ヘンリー・フォンダ主演のモノクロ映画。12人のキャラがどれもしっかりしていて、実に見せてくれます。映画のほとんどは控え室の中、想像力だけで話は進みます。風変わりで、非常に面白い作品です。
25TH HOUR 25時
ニューヨーク。ドラッグ・ディラーのモンティが飼っているのは、かつて瀕死の状態で横たわっていたのを助けた犬だ。モンティ自身は、麻薬捜査局により逮捕され、明日、7年の服役のために収監される。父親のジャイムズと会い、幼なじみで高校教師をしているジェイコブ、証券ブローカーのフランク、恋人のナチュレルと今夜はクラブで楽しく過ごす予定だ。残された最後の1日が今、始まる…。
スパイク・リー監督、エドワード・ノートン主演 、フィリップ・シーモア・ホフマン 、バリー・ペッパー 他。スパイク・リーらしい作品でした。犯罪者にも心から心配してくれる家族や、親友、恋人がいる…何だかモンティが可哀想になってきましたが、犯罪を犯しているのだから仕方ないですよね。周りの全てに悪態をつくモンティ、でも一番最低なのは自分。ナチュレルの愛や、フランクの男の友情にじんと来ましたが、涙ぼろぼろだったのはラストの父親、あー、何て切ないのでしょう。ニコニコ笑う町の人々の笑顔に、モンティの再生を感じました。地味ながら心にどっしりくる映画でした。ただ1つ、ジェイコブの話は必要だったのかな?
A BEAUTIFUL MIND ビューティフル・マインド
1947年9月、プリンストン大学院にやってきたナッシュ。頭の中には数学のことしかない彼は、変人として有名で、友人はルームメイトのチャールズだけ。しかし数学者としての地位を着実に築いた彼は、数学界の若きスターとなり、暗号解読を目的にペンタゴンに招かれるようになる。そこで国防省の諜報員パーチャーに目を付けられ、命をも狙われる危ない世界へと足を突っ込むことになり…。
ロン・ハワード監督、ラッセル・クロウ主演。ノーベル賞を受賞した実在の数学者のお話で、アカデミー作品賞、監督賞も受賞しました。実話ですが、映画自体はかなり脚色されているそうで、私はとても楽しめました。んー、言いたいけれど余りにネタバレになるので言えません。奥さまは素晴らしいですね…。
A TRUE STORY ボーイズ・ライフ
暴力を振るう母親の恋人から逃げ出し、トビーと母親は隠れて二人暮らしをしていたが、母親は田舎でドワイエという真面目そうな男と付き合い、再婚を考えるようになる。荒れていたトビーをドワイエに預けると、ドワイエは暴君ぶりを発揮。厳しくしつけ、反抗は絶対に許されない。トビーはそれに耐えるが…。
マイケル・ケイトン・ジョーンズ監督、ロバート・デ・ニーロ、レオナルド・ディカプリオ主演。試写会で観たのですが、この時はレオくんのことよく知りませんでした。でも良い演技するなあ、と思ってました。地味な映画ですが、心にずんと来るモノがあります。デ・ニーロも素晴らしい演技です。
AMISTAD アミスタッド
1839年。スペイン船アミスタッド号がアメリカに着いた。そこにいたのは、たくさんの黒人奴隷たち。彼らは船上で反乱をお越し、母国へ帰ろうとしていたのだった。所有権を主張するスペイン女王、奴隷はキューバで買った正式なものと主張する生き残った乗組員。奴隷たちをどうするかの裁判が始まる。それは、奴隷制度のあるアメリカ南部と北部の対立や大統領再選の思惑と絡み合い、思わぬ方向へ…。
スティーブン・スピルバーグ監督、モーガン・フリーマン、アンソニー・ホプキンス。奴隷制度という人間の基本的権利、自由を奪う制度への怒りがテーマです。よくまとまっていて、テーマもしっかりしていたと思います。巧いです。途中の残酷なシーンには、こんなことが現実にあったのかという衝撃に、胸が痛みます。本当にひどいことがあったのですね。
APOCALYPTO アポカリプト
マヤ文明後期の中央アメリカ。ジャガー・バウは部族長の父や身重の妻、幼い息子、仲間たちとジャングルで平和な日々を送っていた。しかしその平和はマヤ帝国の傭兵の襲来で終わりをつげる。辛くも妻子は深い穴の中へと隠したが、自らは捕らえられ、父は目の前で殺される。仲間達と共に連れてこられた都会では、女が奴隷として売買され、男は儀式の生け贄となり…。
メル・ギブソン監督、ルディ・ヤングブラッド主演。マヤというので歴史的な物を期待していましたが、実際は走って走って逃げまくるアクション映画でした。途中あったもっともらしい予言も、中盤を過ぎると意味があったのかどうか?しかしアクション自体はとてもよく出来た作品で、まさに手に汗握る思いで全く飽きることなく、最後まで観ることが出来ました。評判通りヴァイオレンス度はかなり高く、それを嫌う方は多いかも知れませんが、私的には全然OKでした。
ARLINGTON ROAD 隣人は静かに笑う
マイケル・ファラディは、腕を大火傷した少年を見付け病院に運ぶ。最初は気付かなかったが、その少年は向かいのラング家の息子だった。これをきっかけに、今まで交流のなかったラング家との交流が始まる。ある時、マイケルは主のオリバー・ラングが設計図のことで嘘をついたのを不審に思う。そして、間違って届いた手紙から、彼が偽名を使っているらしいことを知り、調べていくうちに…。
マーク・ペリントン監督、ジェフ・ブリッジズ、ティム・ロビンス共演。怖い、怖い話です。いったいこれは、いつ仕組まれたことなのか。出会いからか、出会ってからか。脚本が練りに練られていて素晴らしいです。これでは誰もが騙されてしまうでしょう。そして冤罪の恐ろしさ。主人公の執拗な性格もちょっと怖いけれど。
AS GOOD AS IT GETS 恋愛小説家
マンハッタン。売れっ子の恋愛小説家メルヴィン・ユドールは、実は極度の潔癖症で人間嫌い、さらに強迫神経症で道路の継ぎ目が踏めない変人だった。隣人のゲイの画家サイモンとも折りが合わない日々。しかし行きつけのカフェでウェイトレスをしているキャロルと出逢い…。
ジェームズ・L・ブルックス監督、ジャック・ニコルソン、ヘレン・ハント主演のロマンティック・コメディ。なかなか素直になれない偏屈親父のジャックに笑いました。ヘレンもとてもキュート!映画のように簡単にはいかないと言うのを、映画で見せてもらったような。素敵な映画です。
BABEL バベル
モロッコ。山羊を守るためライフルを入手した家の二人の息子は、遊び半分で銃の腕を競い、遠くを走っていた観光バスに銃口を向けた。運悪く、弟の放った銃弾は、アメリカ人夫婦の妻スーザンの肩を撃ち抜いた。夫のリチャードはバスを近郊の村へ移動させるが、血を止める応急処置がやっとだった。東京。聾唖の高校生チエコは最近母親を亡くし、実業家の父とも上手くいかず淋しい日々を送っていた。アメリカ、サンディエゴ。姉弟のベビーシッターをしているメキシコ人のアメリアは、息子の結婚式という日に留守中の雇い主から休みをキャンセルされる。どうしても結婚式に出席したい彼女は、2人を連れてメキシコへ渡る決意をする…。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、ブラッド・ピット 、ケイト・ブランシェット 、役所広司 、菊地凛子、アドリアナ・バラーザ出演。モロッコ、東京、アメリカーメキシコと3つの場所でお話が進んでいきます。3つのお話に繋がりはありますが、必ずしも影響し合っている訳ではないし、描かれている時も同時進行ではありません。ころころと舞台が変わる描き方は、映画『クラッシュ』を思い出しましたが、個人的には『クラッシュ』よりも『バベル』の方が好きだし、ずっと引き込まれました。力強い映画だと思います。特にモロッコとメキシコが素晴らしく、音楽と共に酔いました。東京は、ちょっと違和感を感じましたが、まあ許せる範囲でしょう。もしかしたら3国とも異国の人間が思ったイメージの異国なのかも知れません。聖書では、人が天に届く塔を作ろうとしたため、神の逆鱗に触れ、互いの言葉を理解できないようにさせ、バベルの塔の建設を中断させたと書かれています。
BACKDRAFT バックドラフト
シカゴ。消防士の父が殉職するのを目の前で見た少年、ブライアン・マキャーフィーは職を転々とした後に消防士となる。兄のスティーブンも父と同じ消防士になっていて、同じ17小隊になった。スティーブンの凄まじい活躍振りを見て、自分も負けないように訓練に励む。そんな時、不審な火事が連続して起こり…。
ロン・ハワード監督、カート・ラッセル、ウィリアム・ボールドウィン、ロバート・デ・ニーロという豪華な顔ぶれ。実は前回観た時は余り印象に残らなかったのですが、今回改めて観て、よく出来ている、すごい映画だと感心しました。火の表現はすごく、怖いです。
