
良い天気の朝。しかし寒い、寒いです。風が冷たくて、これじゃサンフランシスコと変わりません。
「まずはビジターセンターに行かないと」
町の中心地までフリーウェイで。近かったのですが、クリスマスすぐ後のせいか町に人がほとんどいませんでした。ビジセンもお休みなんじゃないかと心配になったくらいです。
「パスポートの発行をお願いします」
「何それ?私知らないわ」
オイオイ。パスポートというのはツーソンの観光スポット割引ブックの名前で、これを持っているとあらゆる観光地が『buy one get one free』、つまり1名分の支払いで2人OKという買わなきゃ損!の代物です。何せたった10ドル、どこか一カ所行けばすぐに元が取れてしまいます。(何ていう値付けでしょ。)
「あら〜、バウチャーなんてあるのねー」
私たちはこのパスポートを飛行機を予約する際、バウチャーで購入したのですが、ビジセンのおばちゃんはパスポートは知っていても、バウチャーで買えることを知らなかったのでした。
パスポートという強い味方を手に、オールドツーソンへ。カーナビに頼って行ったら、指定された出口が工事中で降りられず、えらい遠回りになってしまいました。しかも、
「目的地に到着」
と勝手にカーナビが案内を終えても、オールドツーソンの影も形も見えません。まあ一本道で標識もあったので、まだ先だなと分かったのですが。この付近は既にサワロ(巨大サボテン)でいっぱいで、国立公園に入ったかのようでした。
オールドツーソンは、コロンビア映画会社が『アリゾナ』という映画のために1860年代の町並みを再現した屋外セットです。一度火事にあい、再び建て直したそうです。中の博物館で、ここで撮影された映画の展示を見ましたが、私が知っていたのはシャロン・ストーンの『クイック・アンド・デッド』くらいでした。それにしてもビジセンといい、ここといい、何故か働いている人にお年寄りが多いのが印象的でした。
入場してすぐにショータイム。中央の広場では銀行強盗のガンファイト・アクションが行われていました。私たちはこれともう1つ、ジャスティスと言うのを観ましたが、それでは絞首刑の様子を見せてくれました。
オールドツーソンは撮影所なだけにそこそこ広く、建物が点在していました。機関車の走る駅、教会、銀行などなど。アトラクション?としては、本物の馬に乗れるところや、お化け屋敷もありましたが、私たちはパスしました。
お昼も食べて、そろそろもういいかなと思っていたところ、バーで歌と踊りのショーをやっているよ、と酔っぱらい(の振りをしているオールドツーソンの人)に教えて貰い、バーに行きました。そしたら、まあ、こんなに観光客がいたの!と驚くくらいに人でぎっしり。クリスマスは既に終わっていましたが、クリスマスソングのショーで、クライマックスには入り口でもらったロウソクに火を灯して回り、なかなか綺麗で良く出来ていました。
「田舎の観光地かと思っていたけど、結構面白かったねー」



続いて向かったのは、サワロ国立公園のサワロウエスト。サワロ国立公園はウエストとイーストの2つがあって、ウエストはオールドツーソンのすぐ近くにあります。
公園に入り、ビジターセンターを過ぎるとループしている周遊道路があって、車からも見ることが出来ます。(ってか、ここに来るまでにもさんざん見れますが。)
サワロは世界最大のサボテンで、どのくらい大きいかというと、写真を見て下さい、この通り。100歳のサワロで高さ約7〜8メートル、大きい物だと12メートル以上、寿命は200年です。まずはずんずんと伸びていき、腕?が出てくるのは75歳を過ぎてからだそうです。(※ガイドブックからの受け売り。)
腕の付け根のアップを見て頂くと分かりますが、ヒダが走っていて、雨が降ると水分を含んでヒダヒダが膨らむそうです。(私には着古したセーターのように見えました。)時折サワロの幹に黒い穴が開いていますが、それはキツツキなどの鳥が中に住んでいるとのことです。(私には着古したセーターに煙草の焼けこげが出来ているように見えました。)
サワロウエストを車から眺めているだけでは、サワロの魅力は分かりません。(?多分。)途中にバリー・ビュー・オーバールック・トレイルというのがあったので、車から降りて歩いてみました。駐車場には2〜3台の車が。
「砂漠だねえ…」
回りはサボテンだらけ。サワロのような大きいものだけでなく、小さいサボテンもいっぱいです。転んでトゲが刺さったら痛そうです。
「動物いないかなー?」
「こういうところの動物は夜行性なんじゃないの?」
坂をずんずん上ると、地平線の彼方まで見渡せる場所に出ました。一面サワロ!ああ、でも写真だと全然分からないですね。ここにあの緑のなが〜いサワロがずーっと生えているのですが。
サワロを満喫した後は、こことオールドツーソンの間にある砂漠博物館へ行きました。ここがまあ、ものすごい人でビックリです。寒かったので、建物の中で見学と思ったのでしょうか。実は私もそれを期待していたのですが、建物が点在でかなり歩いたり、ピューマなどは動物園のように外にいたので、寒い寒いと言いながらの見学でした。
ここで面白かったのはハミングバードです。カリフォルニアでも見かけますが、実際に間近で蜜を吸っているのを見たのは初めてでした。子ども向けと思いつつ空いていたので入った鍾乳洞の模型は、本当に狭くて暗くて出れるかちょっと不安になりました。あとプレイリードッグは冬のせいか、コロコロしていて可愛かったです。
砂漠がそのまま博物館というくらいに広いし、数や種類も豊富だし、1日遊べそうなオススメスポットでありました。
「夕食はどうする?」
「サボテンステーキが食べたいなあ」
「へー、サボテンなんて食べるんだ。サワロじゃないよね?」
「サボテンなんて食べれないよ!サボテンを使って焼いたステーキだってば」
あら、トゲを抜くのかな、大変、とか考えていたのに。しかしステーキって…何も狂牛病の今、食べなくても…。
「でも本場だよー!」
うーむ。で、行ってきました。サボテン、メスキートを使ったステーキのお店です。
ステーキ店は狂牛病で打撃?と思いきや、大繁盛していました。しかも皆、ステーキを食べてる、食べてる。アメリカ人は全然気にしていないようですね。そういう私たちもステーキを注文しました。
ちょうど席が一段高くなっているところだったので、お肉を炭火で焼いているところがよく見えました。スープやサラダを食べながら、私たちのお肉が焼けるのを待ちます。さて、お味は?!
「ほのか〜にメスキートの香りがするね」
「まあ美味しいけど、普通かな」
期待しすぎてはいけません、というお話でした。