this, that and the other : たった1人

娘の件で実家に電話をし、母と話していたところ、概ね話が終わったところで、母がぽつりと言いました。
「釧路のXX伯母さん(※母の姉)ね、今週の日曜に亡くなったから」
もうかなりの高齢で入院していたのと、私の結婚式に来てくれた時のことを思い出しました。
「……になっちゃった」
「え、何?」
パソコンでSkypeを使って話していたため、音が途切れてよく聞き取れませんでした。
「お母さん、1人になっちゃった!って言ったの」
あ、そうか、去年の秋、やはり私の結婚式に来てくれた札幌の○○伯母さんも亡くなって、これで母の兄弟姉妹は全て亡くなってしまったのでした。

母の父(※私の祖父)は、東北の大きな旅館の長男だったそうです。当然そこを継ぐはずが、母の母(※私の祖母)と恋に落ち、身分不相応と反対されたあげく駆け落ち、祖父は全てを捨てて札幌で祖母と新しい人生を始めました。
子どもは10人、一生懸命に働きました。しかし人の良い祖父は友人の保証人となり、多額の借金を背負うことになりました。そして働き過ぎで体を壊し、私の母が生まれる前に亡くなりました。お葬式では出棺時、棺から血が流れ、「幼い子ども達のことが心配で、死ぬに死にきれないのだろう」と噂したのだと聞きました。
母を出産してすぐに祖母も亡くなり、母の兄弟姉妹はバラバラになりました。皆、かなり苦労したそうです。母は小さい頃、既に結婚していた長男の家で育ちましたが、奥さん(後に離婚)にかなり苛められたようです。
まるで小説に出てくるようなお話ですが、当時はこんなドラマにでもなりそうな話が、結構あったのでしょうか。

小学生になって東京の知人の家に預けられた母は、赤坂で美容院の見習いをするはずが、父のいる伊豆大島に行くことになり、しばらくそこで過ごしました。そこで父に見初められ、後に結婚、それからはずっと東京に住んでいます。
余りお金もなく苦労したようですが、私が学校に入る頃には父の仕事も軌道に乗り、小さいながら家も構えました。そして私が社会人になってからは、母は札幌や釧路を年に何度か訪ね、まだ残っている兄弟姉妹と会うようになりました。快く送り出していた父の優しさを嬉しく思います。

ずっと離ればなれで暮らしていたとはいえ、自分の家族全てが亡くなるというのは、どんな気持ちでしょう。もちろん父、私や兄という子どもがいるので、天涯孤独になった訳ではありませんが、自分の子ども時代を知る人がいなくなるというのは、とても切ないことだろうと思います。
一方で、一人っ子の娘、私の兄には子どもが無く、夫も一人っ子のため、いとこのいない娘のことを考えました。良き配偶者を得て欲しい…まだわずか3歳ですけれどね。



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2008/04/18 | EDIT
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コメント

私たちの親世代って、子ども時代に戦争を経験してたりするので、今以上に家族離散などあったんじゃないかな。
私の実母も養女に出されていたので、人間関係が複雑なんですよ。
おかげで私には実の祖母、義理の祖母1、義理の祖母2と、おばあちゃんだけで三人もいたりします。(汗)

ところでチビも従妹が一人いるだけなので、親戚筋はあまり当てにせず(みんな日本だし)、これから出会うであろう人達と良い関係を築いていってほしいなぁと思っています。

Posted by MIN at 2008年04月20日 04:30

>MINさん
MINさんのお母様も、小説に出てくるような人生ですね…といったら失礼かな…養女って日本では私の周りに全くいなかったので。
そうですねー、戦争、戦後の混乱、そういうことが家族関係を複雑にしているのかも。
おばあちゃんが3人もいるなんて羨ましい!
私はそう言った訳で、父方の祖母しか知らないんです。
「おじいちゃん、おばあちゃんがいたら可愛がってくれたろうに」と母は言っていましたが、それ以前に母が祖父母を知らないんですからねー。

やっぱり子どものこと、考えちゃいますよね!
兄弟姉妹がいたら幸せ、とは限りませんけど。
人との繋がりを大切にして欲しいなと思います。

Posted by 原麻めぐみ at 2008年04月20日 15:39

お母さんのお話、本当に小説みたいですね!(@_@;)

私の両親も共にかなり複雑な事情があり、母の話は小さい頃から色々聞かされてきました。
が、出自に関する話を家族に秘密にしていた父は急死、事情を知っていた親戚も死に絶えてしまったので、今となっては私の父方のルーツを探る道はありません。
メチャクチャ気になるんですけどねー(^^;)

私もいつも娘の先々が気になります。
いとこは数人いますが、殆ど没交渉ですし・・・
ほんと、「いい配偶者を見つけてね!」と祈らずにいられません!

Posted by うつ子 at 2008年04月21日 22:29

>うつ子さん
親って、子どもには余り苦労した話はしたくないみたいですね。
私の母も、今回書いたことはたまたま聞いた話を繋げた物で、詳しいことは教えてくれないんです。
親のルーツ、気になりますよね!
事実は小説より奇なり…現実は想像を超えるものなんだなあ〜。

そして私たちも親ですねえ、やっぱり子どものことを考えちゃう。
最近は一人っ子も多いから、これからは配偶者選びが特に大切になってくるかも。

Posted by 原麻めぐみ at 2008年04月22日 06:47
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